無差別曲線
無差別曲線(むさべつきょくせん、Indifference curve)は、ミクロ経済学で、消費者の選好の幾何学的表現で、同等に好ましい、または、同じ効用が得られる財の組み合わせを結んだ曲線。
消費者行動の分析に用いられる。
一般的に消費者は、予算線と無差別曲線が接するところで効用を最大化する。
財の価格が変動したときにおけるこの点集合を価格消費曲線と呼ぶ。
価格変動時におけるこの接点の移動は代替効果と所得効果に分解されることによって表される。
代替効果とは、財の相対価格の変化による消費量の変化を示し、所得効果とは、価格変化がもたらす実質所得の変化による消費量の変化を示す。
この分解はスルツキー分解と呼び、スルツキー方程式であらわされる。
また、比較可能である2財XとYを想定したとき、財Yにたいする財Xの限界代替率が2財の相対価格と等しくなる。このとき消費者の効用は予算曲線と無差別曲線が接する点で最大になっている。
予算線
予算制約線(よさんせいやくせん)、あるいは単に予算線(よさんせん)とは、予算制約式を、財・サービスの消費量と財価格のグラフ上に描いた直線である。
これが無差別曲線と接する点において、消費者の効用が最大化される。
消費者は、制限がなければ果てしなく自己の効用を上げようとするだろう。
しかしながら、消費者一人一人が持ちうるお金には必ずしも上限が決まっている。
この上限の下、消費者は自己の効用を最大化するような財・サービスの組み合わせを決定する。
このような制限を、経済学では予算制約と言い、それを式で表したものが予算制約式である。